キャッシュレスサービスは誰のためにあるのか 一番 得をするのは誰か


4月16日に「未来投資会議」が開催され、その後、西村経済再生相の記者会見があったという。
ロイターによれば、1)兼業・副業の促進、2)キャッシュレス決済普及のための手数料と金融システムの見直し、3)デジタル広告市場の発展について議論を行ったという。

資金決済を行うためのネットワークである「全銀システム」には現在、銀行のみが参加を認められているという。

「キャッシュレス事業者が直接「全銀システム」に参加できる道を開き、手数料についても合理的な水準への引き下げを図りたいとの意向を示した」とロイターは伝える。

よりキャッシュレスサービスの普及を図ろうということであろうか。

キャッシュレス決済普及は手数料が障壁、システム見直しを=再生相(ロイター)

また、新たなフィンテック・ベンチャー企業が生まれることで競争を促進し、「既存の金融機関も新しいビジネスモデルを構築して欲しい」と期待感を示した。(出所:ロイター)







政府成長戦略の中核に「Society5.0の実現」があり、政府のSDGsにも大きく関わる。
その中で、フィンテックは重要なテーマであり、政府はKPIまで設定している。

KPI
2020年6月までに、80行程度以上の銀行におけるオープンAPIの導入を目指す。

2025年6月までに、キャッシュレス決済比率を倍増し、4割程度とすることを目指す。
(出所:首相官邸公式サイト 成長戦略ポータルサイト


「キャッシュレス社会の実現に向けた取組の加速」が具体的な施策の一つにあがる。
一般社団法人キャッシュレス推進協議会[経済産業省]がその推進役になっているのだろうか。官邸公式サイトにリンクが貼られている。

そのキャッシュレス推進協議会が国の「キャッシュレス決済のポイント還元事業」を落札していた東京新聞が報じる。

「持ちつ持たれつ」経産省と電通 入札で敗れたキャッシュレス事業も9割再委託(東京新聞)

電通が再委託を受けている事業は、今月末で終了するキャッシュレス決済のポイント還元事業。登録店舗でクレジットカードなどで買い物をすると、税込み価格の最大5%が還元される。2018年設立の一般社団法人キャッシュレス推進協議会が落札し、19、20年度に計339億円で事務を受託している。
 事業の統括を担うはずのキャッシュレス推進協議会は、運営統括の名目で、電通に委託費の90%にあたる307億円で再委託。コールセンターや審査業務は電通から電通ライブを経由して、パソナやトランスコスモスに外注。ここでも給付金と同じ面々が登場する。(出所:東京新聞)



キャッシュレス決済については、コロナ・ショックを機に利用者が急増している一方で、振込手数料の高さが普及の大きな障害となっている
とロイターは伝える。


理念なき政策だったということであろうか。
国が主導して行う施策である。使い勝手よく、誰もがそれを利用することで便益を得ることができるように作られなければならないはずものが、特定業界の企業だけが利益を上げやすくなってはいないだろうか。


何のための成長戦略なのか、まったく意味不明に陥る。 







日経ビジネスがこんな指摘をする。
話の主は、デロイトトーマツグループの戦略コンサルティング部門山田太雲氏だという。

新型コロナでSDGsの盛り上がりはどうなる?(日経ビジネス)

日本では経済における行政の規範設定の力が強い。企業は国が出す指針を絶えず気にし、忠実に守る。そのため、政府のイニシアチブが極めて大事になる。しかしその政府が、産業界を次のフェーズに引っ張っていくような政策を作っていない
 私は過去、国際NGO(非政府組織)に属して様々な政策決定プロセスを見てきた。そこで感じたのは、日本政府は産業界が少しだけ背伸びするくらいに焦点を当てた政策作りをするということだ。今の産業、今のステークホルダーに合わせ、省庁間の力学や利害調整で政策の落としどころが決まっている。 (出所:日経ビジネス)



遠からず当たっているような気がする。
このコロナが色々なことを炙り出している。


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