【記者会見に思う】一喜一憂で、方向性を失う


昨日会見があった。元々期待はしていなかった。いつもの美辞麗句、自画自賛の会見だった。
足元の急減した内閣支持率を鑑み、謙虚な姿勢での会見になるのかと思ったが、相変わらず、 何事もすべて自分の成果にして、自身を誇張して見せている姿が哀れにみえた。

冒頭の発言....
「先般、世界的にも極めて厳しいレベルで定めた解除基準を全国的にクリアしたと判断いたしました。....世界ではいまなお日々10万人を超える新規の感染者が確認され...わが国では、緊急事態を宣言しても罰則を伴う強制的な外出規制などを実施することはできません。それでもそうした日本ならではのやり方で、わずか1カ月半で今回の流行をほぼ収束させることができました。まさに、日本モデルの力を示したと思います。全ての国民の皆さまのご協力、ここまで根気よく辛抱してくださった皆さまに、心より感謝申し上げます」

コロナの感染防止により命を守り、生活を守ることがコロナ対策の大義ではないのだろうか。

ドイツメルケル首相、ニュージーランドアーダーン首相、台湾蔡英文総統、コロナ対策で上手に国を導き、成功した事例と評価される人たちだ。こうした人たちで同列に評価されたかったのだろうか。

みなが願ったことは、ただコロナが早期に収束し、いつもと変わらない日常に戻ること、それが希望だったんだろうと思う。

日本モデルの成功、根気よく辛抱してくれてありがとうの文脈に愕然とした。
国連から評価されるために行動したわけではないし、世界から注目されたいから行動したわけではない。

「『日本の感染症への対応は、世界において卓越した模範である』。先週金曜日、グテレス国連事務総長は、わが国の取り組みについてこう評価してくださいました...これまでの私たちの取り組みは、確実に成果を上げており、世界の期待と注目を集めています






世界最高の基準で解除が遅れたということはないのだろうか。1か月半という時間は本当に必要であったのだろうか。
世界的な評価のために経済的な犠牲はなかったのだろうか。


「空前絶後の規模、世界最大の対策によって、この100年に一度の危機から日本経済を守り抜きます」と、過大、誇張した表現で2次補正予算を説明する。

穿った見方をすれば、世界最高の解除基準したことで、解除までに1か月半の時間を要し、そのために世界最大の経済対策が必要になったとも聞こえる。
「空前絶後の規模、世界最大の対策」は必要なのだろうか。
「大きいことはいいこと」になっていないだろうか。

1・2次補正予算、事業費200兆円超 首相「空前絶後の規模で経済守る」(ロイター)

首相の発言の後、恒例の記者との質疑応答。ジャーナリストの江川紹子さんが質問に立った。

朝日新聞はこの状況を伝える。
【詳報】江川さん「やることなすこと遅い」 首相は弁明(朝日新聞)
江川さんは「日本はなぜやることなすこと遅いのか。いくら『いいことやります』と言ってもかなり時間がかかっている。いまの段階で検証が必要ではないか」と問いただした。

 首相は「IT化等々、十分に進んでいない点があることは率直に認めなければならない」と述べつつ、一律10万円の現金給付について「マイナンバーカードと銀行口座が結びついていればかなりスピード感を持って対応することができただろう」と振り返った。

 一方、政府対応の検証については「中間検証というのは考えていない。終わってからちゃんとやる。全体の政治判断も含めての検証は、収束した段階で検証していきたい」と述べるにとどめた。(出所:朝日新聞)


「中間検証」について、記者会見での実際の首相答弁は以下であったと産経新聞が伝える。

尾身会長「近々われわれ専門家としての中間的な評価はぜひ出してみたいと思っております。出すべきだと思っております」

首相「よろしいですか。前の答え、よろしいですか今ので」
江川さん「政府全体としては中間検証はやらないということか」
首相「いわゆる中間検証というのは今考えていません。終わってからちゃんとやりますけども。ただそれが今、何も検証していないというのではなくて、先ほど申し上げましたように、医療提供体制においては検証しながら、またPCRの体制についても、しっかりと検証しながら前に進んでいるということであります。また給付についても、そのどこに課題があるかということについては、もちろん検証しながらやっておりますが、全体の政治判断も含めて、検証ということについては、これは収束した段階で検証していきたいと思っています」(出所:産経新聞)


会見の最後に、首相は、世論調査で内閣支持率が下落していることについて「どう分析しているか」と朝日新聞の記者から問われ、

「我々、日々の支持率に一喜一憂することなく、与えられた使命に全力を尽くしていきたい」

と語ったと朝日新聞が伝える

得てして、人はそう思っていることと逆のことを口にする。一喜一憂しているからこその答弁に聞こえた。
状況咀嚼ができないままに、会見に臨んだのだろうか。






「参考文書」
安倍首相はなぜ焦るのか(時事通信)


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