2040年未来予測 国際競争力か、国際協調か 2030年日本はどうなるか


『未来の科学技術の予測を文部科学省の科学技術・学術政策研究所がまとめた』と先日、日本経済新聞が報じた。

量子計算機・空飛ぶ車… 2040年に実現する未来技術は(日本経済新聞)

2035年に実用的な性能を持った次世代計算機「量子コンピューター」が実現し、33年には「空飛ぶ車」が都市部で人を運ぶ――。こんな未来の科学技術の予測を文部科学省の科学技術・学術政策研究所がまとめた。専門家約5300人への調査などを基に2040年の未来像を描き、約700の科学技術が普及する時期などを分析した。政府は分析結果を科学政策の議論に役立てる。(出所:日本経済新聞)


科学技術・学術政策研究所からの発表資料 『第 11 回科学技術予測調査 S&T Foresight 2019 総合報告書』

日本経済新聞は、『科学技術予測調査は個別の研究テーマの実現性や実用化時期を厳密に探ることが目的ではなく、将来の科学技術と社会の姿を議論するための材料を提供することに主眼がある』と指摘したうえで、『8つの異分野融合の研究領域』が、「イノベーションや国際競争力につながる重要な領域だと伝える。

科学技術が細分化して複雑化する中、従来の分野の枠にとらわれない研究開発の重要性が増している。今回の調査では新しい試みとして、研究テーマをAIの言語処理と専門家の議論によって分類し、8つの異分野融合の研究領域を見いだした。同研究所の赤池伸一上席フェローは「イノベーションや国際競争力につながる重要な領域だと考えられる」と話す。


国連でSDGsが採択され、2030年までの「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が国際目標となった。EUでは自動車排ガス規制を始め、多くの分野で2030年をめどに、様々な目標が設定され、ロードマップ、マイルストーンが示された。
未来予測をするときに、2030年がひとつめのマイルストーンなのかもしれない。

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日本経済新聞がパナソニックの構造改革について報じた。2020年を前に、次の10年2030年に向けて中期経営計画を検討しているのだろうか。

パナソニック、根絶なるか不採算事業 津賀社長の決意(日本経済新聞)

陳腐化した事業を整理し、次の10年を作る分野に投資していくということだろうか。

■メリハリつけて経営資源配分
デバイスを手掛けるインダストリアルソリューションズ(IS)事業では回路基板材料など世界で高シェアを持つ事業で勝負する考えを示した。高速通信や工場の省人化、自動車の次世代技術などに関連する商品やサービスを念頭に置く。
法人向けシステムのコネクティッドソリューションズ(CNS)事業では、省人化を背景に流通や小売り、工場などの作業効率を改善する商品・サービスを一括提供する。製造業で培ったノウハウや技術の転用に活路を見いだす構えだ。

■車載用電池事業「生産性向上に集中する」
家電と住設機器では連携を加速する考えだ。中国では既に両社で連携して人々の暮らしの質を高める取り組みを進めている。
米国の大規模電池工場「ギガファクトリー」の立ち上げが遅れる車載用電池事業では「生産性向上に集中する」(津賀社長)と述べた。(出所:日本経済新聞)


2030年に向け、企業も準備を始めているように映る。


この10年、経済が上向きに動くかのようにみえたが、国際競争力は低下し、経済は停滞しているというのが大方の見方ではないであろうか。
『日本の成長戦略がいかに政府機関や官庁と結びついているか』と日経スタイルは指摘する。そうであるならば、国が次の10年に向け、どんな戦略を示せるのだろうか。

現在の官庁が、昔の官庁のやり方を踏襲してもうまくいきません。経済産業省が通商産業省時代の成功モデルを踏襲しても、今の時代には合わないのです。日本の官僚や政府関係者は、経済成長における政府の役割のあり方をいま一度、模索していく必要があるでしょう。

と日経スタイルは指摘する。

過去の成功法通用しない ハーバードが見る日本の課題(日経スタイル)

戦後、日本の成長戦略は「日本は欧米よりも遅れている」という前提で立てられました。日本には追いつくべき国がたくさんありました。アメリカを含め日本よりも進んでいた国が、「どの産業に投資をすれば経済が成長するか」を先に示してくれていましたから、それに従って、リソースを分配すればよかったのです。ところが現在、次に注力すべき産業を示してくれる国はありません

とも指摘する。

いかに科学技術が進歩しようとも、それを受け入れ利用するのは国民であった政府や官庁ではない。国民のマインドをきちんと理解することを政府や官庁は求められている。

2030年に主役になるのは、今の若い世代だ。その世代は「気候変動」に危機感を持ち、世界で巻き起こるグローバル気候マーチに賛同し、行動を起こす。そうしたマインドを捉えれば、次の10年は国連で採択されたSDGs「持続可能な開発のための2030アジェンダ」がひとつの目標になるのではないであろうか。まずは国際協調、そして、その先に2040年に向けた国際競争力があるように思えてならない。

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